西日本シティ銀行本店
都市の彫刻を、というクライアントのリクエストに応えた銀行建築。オレンジ色のインド砂岩で覆われた姿は、博多エリアの象徴的存在。
都市の顔をつくる建築
西日本シティ銀行本店は、世界的に著名な建築家・磯崎新氏によって設計されました。その重厚で独自性に溢れた表情は、博多駅という福岡の玄関口にふさわしい風格を備えています。ガラスのビルが多い現代都市のなかで、まるで巨大な赤い一枚岩のようにも見えるその圧倒的な存在感。外壁のインド砂岩の独特の質感と色は、太陽の光や雨などによってその表情を変えます。発注者である当時の銀行頭取、四島司氏は、まだ30代だった若き磯崎氏に、「都市の彫刻」たりうる建築の設計を依頼したと言われています。
芸術に溢れた内部空間
白い大理石が迎える1階の正面を入ると、銀行支店空間が左右に伸びやかに広がっています。大きな船の中にいるような空間です。また本店の入口に当たる1階のロビーは、彫刻や絵画が展示された美術館のような空間です。ここでは毎月、無料のコンサートが開かれています。役員フロアにある5 つの応接室は、別名「アートルーム」と呼ばれ、斉藤義重氏、野見山暁治氏、西島伊三雄氏、高松次郎氏そして磯崎新氏自身と、著名な芸術家5人によって計画されました。壁、床、天井の仕上げから家具にいたるまで一室すべてをその作家が考案し、各部屋に作家独自の特徴をもった空間が誕生しています。応接室という接遇の機能を特別な個人美術館のように構築した、何とも斬新で費沢なアイデアです。
建築家 — 磯崎新
白い大理石が迎える1階の正面を入ると、銀行支店空間が左右に伸びやかに広がっています。大きな船の中にいるような空間です。また本店の入口に当たる1階のロビーは、彫刻や絵画が展示された美術館のような空間です。ここでは毎月、無料のコンサートが開かれています。役員フロアにある5 つの応接室は、別名「アートルーム」と呼ばれ、斉藤義重氏、野見山暁治氏、西島伊三雄氏、高松次郎氏そして磯崎新氏自身と、著名な芸術家5人によって計画されました。壁、床、天井の仕上げから家具にいたるまで一室すべてをその作家が考案し、各部屋に作家独自の特徴をもった空間が誕生しています。応接室という接遇の機能を特別な個人美術館のように構築した、何とも斬新で費沢なアイデアです。